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2002/5/30 page 1/4  


  ■5月30日 アセンブリーアワー辻 信一(「ナマケモノ倶楽部」世話人)
 「エコとエゴをつなぐ - スローという思想 -」

 
京都精華大学で辻信一さんの講演がありました

 辻信一さん:1952年東京生まれ。さまざまな職業、16年間の海外生活を経て、明治学院大学国際学部教授。専攻は文化人類学。カナダ先住民やエクアドルの変容を中心に調査・研究。1999年、文化や経済、ビジネスのスローダウンを提唱する。
環境=文化運動「ナマケモノ倶楽部」http://www.sloth.gr.jp/を設立、その世話人を務める。「カフェスロー」社など環境共生型ビジネスにも取り組むほか『ヒア・アンド・ゼア』『スロー・イズ・ビューティフル-遅さとしての文化-』『ハーレム・スピークス』『常世の舟を漕ぎて−水俣病私史』など多数の著書・訳書がある。

 ナマケモノ倶楽部の辻信一さんのお話を聞く機会があった。


●アセンブリーアワーとは「集会の時間」という意味です。各界の一線で活躍する方々を講師に
 お迎えし、文化、芸術、社会の広ジャンルにわたり、時代の核心に迫るテーマで開催。

 講演では、わたしの心に響く素敵な言葉のキーワードが沢山あった。講演終了後、場所をかえて学生たちと食事をしながら、さらにお話を聞くチャンスがあった。





 当日はいろいろとお話が聞けて実り多いよい一日だった。辻さんは「ナマケモノになろう!を合い言葉に、文化や経済、ビジネスのナマケモノ化=スローダウンを提唱する。その活動の中心となるNG0は「ナマケモノ倶楽部」。その設立者三人の一人が辻信一さん。昨年秋に出版した『スロー・イズ・ビューティフル』は、省エネ・共生・循環型のスローでビューティフルなライフスタイルを呼びかけた。環境や自然に関心を持つ専門家以外の多くの人々に幅広い共感を呼んだ。スピードと効率の「ファーストフード」より、作物の育つ時間や作る過程自体を楽しもうとする「スローフード」という考え方がある。このほかにも「スローボディ」「スローラブ」と「スロー」ということばを付けるだけで、巨大化、加速化、グローバル化する、現代社会の中の価値観に対して違った視点からの新しい風をおこす。この「スロー」というコンセプトは、実は人生そのものを楽しもうという考えでもあると思う。それは、今を生きるわたしたち自身のライフスタイルや幸福論にまで至る深いテーマだ。

 
われわれ先進国の時間や文化が世界を追いつめる

 辻さんは、まず地球温暖化によるBADニュースの話から始めた。地球を取巻く環境の問題は、ほんとうに悪いニュースばかりである。先進国の人々のライフスタイル。人類がかかえこんだ課題と問題。自分との関係。そしてエコロジカルな自分や生活というものを模索する。辻さんは南米のエクアドルで環境運動にも参加するが、援助や支援だと旗を立てて植林をするが、実はなにあろう、我々先進国が背負っている、時間や文化の持つ価値観が、世界をここまで追いつめてきてしたったのではないかと気づく。1999年7月にスタートしたナマケモノ倶楽部は、有機コーヒーのフェアトレードなどを行っている。このほかにも「ナマケモノ保護区の設立と運営」「ナマケモノ基金の設立と活用」「ナマケモノビジネス=環境共生型ビジネスの企画と支援」という3つのプロジェクトがある。これはミツユビ・ナマケモノにちなんで、3つずつを基本としているそうである。

辻さんはいいます。
「ぼくたちみんなが3つの領域をもつことが大切だと思うんです。」

●ひとつは知的好奇心。理解したい知りたいと思う心。

●ふたつめはビジネス。
 企業活動とか生計を立てる手段であり、社会的にも大きな役割を担うもの。

●みっつめは社会をよくしていこうという運動。
 これもごくあたりまえの欲求です。

 これまではこの3つが相互に高い壁で隔てられており、越えたり中を覗いたりすることができなかった。学問をやっている人は企業家や運動家をきらい、企業家は学者と運動家を見下し、お互いに敬遠しあってた。まさに、その通りだと思う。3つのそれぞれの立場を知ったわたしには、辻さんのお話は、実感として理解できるものだった。社会では一人の人間がどれかひとつを選択することを迫られる。たいていはビジネス=お金である。学生時代にNPO活動に力を入れていても、就職したら、企業戦士にならざるをえない。また社会はそんな人間を許さない。でも実はこの『壁』は幻想であって、3つを自由に行き来できる。そんな暮らし方が海外ではふつうになってきている。そんな壁を越えることで、社会は変わっていくとお話をされた。わたしも同感する。われわれの行動は風車に立ち向うドン・キホーテのように見えるかもしれないが、今の社会を変えるには、だれかの始めの一歩が無くては変わりようがないのだ。その歩みはたとえ小さくとも明日へつながる一歩だと思う。

(上記/紹介文の内容はホームページを参照しました)



■参考資料:
●ナマケモノ倶楽部ホームページ URL:http://www.sloth.gr.jp/
●カフェスローホームページ URL:http://www.cafeslow.com/
●カフェスローホームページ URL:http://www.cafeglobe.com/special/01_nov/cafe/ca011119.html
●zoonyホームページ URL:http://www.zoony.info/

 ひだりの本は、
「スロー・イズ・ビューティフル -遅さとしての文化- 」辻信一著。
 その他の辻さんの著書「ヒア・アンド・ゼア」
 「ハーレム・スピークス」「常世の舟を漕ぎて−水俣病私史」などがあります。


 ■下記のAmazon検索窓から本を買うことができます。

  ■ナマケモノのお話   ■カフェスローのお話   ■zoony運動のお話

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