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2002/11/6 page 1/1  


  プレジデント2002.6/17 text by Saburo Kato

 
エコファンド 投資家として賢く
環境を護るには 企業の社会的責任を問うSRI

■社会的責任を問うSRI(社会的責任投資)エコファンドに興味を持った。環境負担に対して企業の新しい関係性を生み出すことができるか。環境文明研究所所長 加藤三郎さんの文が内容をよく説明している。これを手掛かりに社会的責任投資について考える。

●環境文明研究所所長 加藤三郎=全文
参考ホームページ資料:http://www.president.co.jp/pre/020617/eco04.html

 企業の責任に対する社会の目は厳しさを増している。自動車メーカーのリコール隠しは市場での信用を大きく失ったし、食品会社による牛肉の表示偽装事件では生産者と消費者の両方を怒らせた。

 同じように投資家が企業を評価する目もますます厳しくなっている。イギリス企業の例では、トルコで大規模ダム建設を予定していた大手建設会社は、投資家から自然破壊と少数民族の居住権侵害の問題を抱える恐れを指摘され、最終的にダム計画を見直したと最近報じられた。社会的倫理観を持った投資家が、資金の使われ方を厳しくチェックしているのである。

 同じ視点から、欧米では、人種差別を行っている可能性のある企業や兵器産業へは投資しない、という人々が少なくない。反対に、環境保全に熱心に取り組む企業は社会からも投資家からも歓迎され、資金調達や財務内容の面で競合企業より優位に立つ傾向にある。

 このように、投資家たちが、財務諸表だけでなく、社会的・倫理的側面から企業を評価し投資することを「社会的責任投資(SRI)」と言う。

 
環境と経済をつなぐエコファンド

 日本でも数年前からこのSRIが普及しはじめた。その代表例が「エコファンド(環境配慮企業をポートフォリオに組み込んだ投資信託)」といわれるものである。「地球にやさしい」と環境配慮を謳う企業は多いものの、その実態を把握することはなかなか難しい。大企業では「環境会計」の導入が進みつつあるが、導入企業はまだ少数であり、導入されていても環境負荷の算出基準が統一的でなかったり、情報開示の姿勢にばらつきがあったりと、問題点が残されている。

 エコファンドを扱う投資顧問会社では、専門のアナリストがISO14001など環境マネジメント体制を構築しているか、エネルギーと資源の利用削減とCO2や廃棄物の排出削減に取り組んでいるか、省エネ型や有害化学物質を使わない製品やサービスの比率を増やしているかなどの判断基準によって投資先企業の評価を行っている。

 現在、国内には11のエコファンドがあり、資産残高は約1200億円といわれる。この額ではまだ経営への影響力が小さいという評価もできる。しかし、初めてエコファンドが設定された3年前には、エコファンドは日本に根づかないと評論した人もいたが、実際には、設定会社の予想を上回る人気を得て成長している。これまで投資に興味がなかった主婦や若者に、初めて購入する投資信託として選ばれることが多いというのもこのファンドの特徴だ。

 従来、企業に環境配慮などの社会的責任を要求する手段として消費者は不買運動を展開してきた。もちろんこれも効果的かつ重要な手段ではあるが、しかしこの方法には製品・サービスが市場に供給された後でなければチェックできないという問題と、一般消費財・サービスを提供しない企業の活動はチェックしようがないという限界がある。これに対してエコファンドは、株主という立場で経営を監視する権利を得て、経営陣に直接環境経営の徹底を要求する道が開かれる。エコファンドは環境汚染の監視役であり環境貢献の応援団でもあるのだ。

 企業の環境配慮を市場経済のメカニズムに組み込むことができたとき、経済発展が環境負荷を高めるという過去100年間の一方向的な流れを転換することができるはずである。

*加藤三郎氏の文ここまで。

■経済発展が環境の負荷を高めるという。「過去100年間の一方向的な流れを転換することができるはずである。」という加藤三郎氏の意見にわたしも賛同する。現在の環境に対しての負荷が顕著に大きくなってきたのは明治時代からではないか。人々の考え方や価値観、人の生きる意味においても、現在の社会へ永遠とつながる負の因子が生まれたのは、この明治以降の100年間ではないかとわたしも思う。しかし同時に現在の人類は、この負の流れを変えるための何か具体的な代案を見出せるはずだとわたしは信じている。あきらめず止まらず考え行動してゆきたい。

 
「日興エコファンド」のエコファンドについて

●共感できる企業に期待しながら気持ちよく資産づくりに取組みたい。「日興エコファンド」とは、そんな新しい選択に応える投資信託だ。環境への取組みから企業価値を判断し、明確なビジョンと実行力を持つ日本の「エコ・エクセレントカンパニー」を積極的に投資すると宣伝文はうたっている。

ここに2つの会社の同じような製品があるとする。ひとつは環境に配慮された製品であり、またもうひとつは環境に問題のある製品。価格や品質が同じだとしたら、あなたはどちらを選びますか?・・・。消費者の意識の変化や環境規制のますますの強化によって、企業は環境対策なくしては、今後、社会の中で生き残ることさえできなくなってきたといわれている。つまりその重要性を認識して、環境対策に早くから着手し実行している「エコ・エクセレントカンパニー」とは、確かな経営ビジョンをもち今後の成長が期待できる考えられ、積極的な投資に値する企業だという訳である。

経済と環境は対立しないと、辻信一は著書『スロー・イズ・ビューテフル』の中でいう。経済に背を向けず環境保全へ味方を増やすことが大切だとわたしは考える、共感できる企業で気持ちよく資産形成を実現したい・・・そんな考えを持つ人たちの選択肢のひとつにエコファンドは育ってゆくと思う。そのファンドが環境負荷を少なくするための起業のために使われる、そのような規模へと育つ可能性を望みたい。

●環境問題への対応が優れている企業
●環境ビジネスにおける技術やサービスに競争力のある優良企業

エコファンドはこのような環境関連優良企業(エコ・エクセレントカンパニー)のなかから成長が期待できる企業の株式に投資されるという、ファンドの社会的認識が大きくなれば上記の条件を満たしていない企業に対して圧力に成りうるのだ。(文:高橋栄策)



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